籾蒔き、苗作り、水溜め、願いを込めて。

 R7.4.24 全景
爽やかな緑風が吹く、心地よい青空のもと、田起こしが終わり、水溜めが始まりました。

 

* R7.4.24 お花たち

鮮やかなピンクお花の”レンゲ”と、可愛らしい黄色いお花の”キツネノボタン”が満開です。
畔道が歩きにくいのですが、お花が落ちて種がつくまで、草刈りは辛抱します。
それまで愛でて、楽しませていただきます。

種籾の脱穀

種籾用の稲は、登熟するのを待ってから稲刈りをします。

田んぼで干した後にしばらく軒下に吊るし、新米の出荷が一段落した冬に、昔ながらの足踏み脱穀機で種籾採りをします。

かなり古い機械ですが、まだまだ現役です。なぜ足踏み脱穀機を使うのかと言いますと、コンバインで脱穀すると丁寧に掃除していても、別の品種が混ざってしまうからです。

床から飛び出した籾は拾わない、品種ごとに足踏み脱穀機を掃除して、それでも田植え後、ひょっこり違う品種が出穂します。

 

R7.4.24 培養土

完熟発酵した米ぬか発酵培養土を乾かし砕き、自作のふるいに掛け・・・

 

 

R7.4.27 籾殻くん炭

籾殻くん炭と混ぜて、苗箱の床土にします。

このくん炭を作る機械は優れもので、自動に鎮火してくれますので、夕方着火して朝には安全に出来上がり、くん酢液も採れます。

くん炭を作る時に木っ端を入れて、ついでに一年分の炭も作ります。

また別の機会に詳細を紹介したいと思います。

 

自作の電動ふるい

培養土、くん炭のふるい掛け、脱穀後の籾についた稲麹菌、わらクズ等の除去に粗選機としても使用します。

電動のこぎりのジグソーに、スピードコントローラーをつなぎ、速度を制御しながら使います。

 

R7.4.24 種籾の浸水

種籾は、重ボーメ計で塩分濃度を測り塩水選、田んぼの土で泥水消毒をして、田んぼの冷たい湧き水に浸けます。

昨年、浸けていた種籾を小動物にいたずらされて、幸い食べられた様子はなかったのですが、ネットを切られて少量種籾が流されてしまい、慌てて種籾を追加浸水しました。

今までなかった事なので、思わぬ獣害にびっくりです。防獣対策で蓋をする事にしました。

 

積算温度を計算して、最後は30度のぬるま湯で催芽させます。

アクアリウムのエアポンプ、いわゆる”ブクブク”で酸素を送り、攪拌して温度ムラを減らします。

同じくアクアリウムのサーモスタットとヒーターで、一晩30度をキープ。

ちょこんと芽(根)が出て、ハト胸状態になったら水から上げて乾かし、いよいよ籾蒔きです。

 

* R7.5.5 籾蒔き 

一般的な栽培では、床土が見えなくなるほど籾を蒔きますが、日数をかけて一株を大苗に育てるため、

疎植蒔き(一般の1/3程度)します。

"苗半生"と言われ、苗の出来がその後のすべてに影響して来ますので、毎年のことですが緊張します。

一粒一粒の籾から芽生える命と向き合う覚悟を決めて、願いを込めてお世話してまいります。

 

* R7.5.2 全景

“穀雨”を迎えてから、ようやくまとまった雨が降り一気に水が溜まりました。
水位を下げて”荒代かき”を行ない再度水位を上げてゆきます。

 

* R7.5.13 全景 

すべての荒代かき、周囲の草刈りが終了しました。新緑がみずみずしいです。

 

* R7.5.13 苗代 

苗代と水路が完成して苗箱が並びました。冷たい湧き水は、くねくねと水路を通り、温められて苗代に送られ発育を促します。

 

過去の苗代

誰にも(動物たち以外)観られることのない山奥の田んぼで、一人こそこそと大人の泥んこ遊びを楽しんでいます♪

* R7.5.27 苗代 

田植えを控えた苗たちは、すくすくと順調に大苗に成長いたしました。
数日後の田植えが愉しみです。

 

* R7.5.14 全景 

すっかり日足が伸びました。田面に映る夕日が疲れを癒してくれます。
引続きも丁寧に勤しんでまいります。