
* R7.6.12 全景 *
徐々に分けつが始まってきました。
「草を見ずして、草を制す。」
上農は"草を見ずして草を取り、"中農は"草を見てから草を取り"、下農は"草を見て草を取らず"と言う、農家の格言があります。
除草作業は、田植え後から始まるのではなく、前年の収穫後の秋耕起、田植え前の春耕起、水溜めから代かき、と、田植え前の工程から始まっていて、この一連の"抑草作業"が、田植え後の初期除草に大きく影響してきます。
まさに"草を見ずして、草を制す"です。
* R7.6.16 チェーン除草 *
田植え2〜4日後、稲の先をつまんで引っ張りながら「もう入ってもいいですか?」と稲に尋ねると、「大丈夫、ぼく抜けないよ!」
と、稲が答えてくれます。活着具合を確認して"チェーン除草"の始まりです。
のれん状にクサリをつけた自作の"チェーン除草機"を引っ張り、草の幼芽を浮かします。
また、チェーンを引いて歩き回ることで稲の根に酸素を送り、発育のお手伝いになります。
当然チビ稲は倒されてますが、1〜2日で起き上がってきますのでご安心を。
全速力で走っているつもりですが、チェーンの重さと水と泥の抵抗は強く、傍から見るとゆっくり田んぼを歩いている感じです。
裸足で入ることで、箇所箇所の水温の変化、土の状態が手に取るように、もとい、足に取るようにわかります。
真夏、田んぼの水はお湯になり、田靴では暑くて裸足が気持ちいいです。
また、"アーシング(グラウディング)"を兼ねて、素足で大地に触れ、地球とつながり身体を整えてくれます。

さて、結果はいかに!!!
田植え直後は一見、何も生えていないような土の表面ですが、結構な量の幼芽が浮いてきます。
新たに発芽する草が活着する前に5〜6日間隔で行い、稲の発育に合わせて縦、横、斜めと、作業時間を増やしてゆきます。
田植え前の"抑草作業"を含め、初期除草は先手を打つことで、"草を見ずして、草を制す"です。
この”先制”に加えて大切なのが続ける"忍耐"そして一番は稲への"愛情"です。
"先制・忍耐・愛情" 今後も丁寧に育んでまいります。