草と戯れの日々/終わりの始まり

* R7.7.18 全景 

「ごきげんよう、皆さま」

除草作業は終盤に差し掛かりました。

 

 

* R7.7.21 除草最終 

除草作業は、チェーン除草に始まりチェーン除草で終わります。
田植えから40日前後に、最後のチェーン除草です。
今後に生える草を牽制し、根に空気を与えます。
たとえ草が生えても、稲が大きくなり遮光して草の成長を抑制します。
この後は、張ってきた根を切ってしまうので田んぼの中には入りません。
また、蜘蛛が増えてきて、獲物を待ち構えて巣を張り巡らせます。
稲をお守りくださる蜘蛛の巣を切ってしまうので、お邪魔となりますので入りません。
できる限りのお世話はしてまいりました。後は愛を持って稲の力を "信じて・委ねて・手放し” ます。
子育ても一緒ですよね。(シマシマに見えるのはチェーン除草機の通った後です)
            
そして、田んぼの外の草との戯れの始まりです。

 

* R7.7.21 田んぼ外の草刈り

柵の内側の草刈りが終了しました。続いて柵の外側です。

 

* R7.7.21 柵外の草刈り

柵の外は後手に回り草だらけです。

柵外をできるだけ広く刈ることで動物たちの隠れ処をなくし、境界線を明確にして侵入を牽制します。

 

中山間地域の田んぼは街中の田んぼと比べて、柵の整備や草刈り等の管理する面積が広範囲になります。

当圃場の敷地全体面積のうち、作付面積が6割、その他の管理面積が4割、しかも岩だらけの急斜面で平坦部が少なく作業性も悪く、

集落から田んぼまでの6~700mの山道を加えると、作付け面積を優に超えてしまいます。

日本の国土面積のうち、中山間地域は約7割、営農耕作面積は約4割を占めており食料供給において重要な役割を担っていますが、

中山間地域は農業条件が厳しく、規模拡大には限界があり、さらには高齢化・担い手不足等により集落営農の維持が

困難になっている場合が散見されます。

解決策として、デジタル技術を活用した"スマート農業"が推進されていますが、平坦地より利用者が少なく費用対効果が出にくく、

課題山積のなか、人力に頼っているのが現状です。

このように労働力に対して生産効率が非常に低いですが、それらに代え難くなにより清々しい空気と静寂のなかで、

自然と共に暮らす心地よさはも心も洗われ、得られるものに"大いな価値"があると実感しています。

 

田畑に自宅周辺、加えて集落の一人暮らしのおばあちゃんの田畑に家屋周辺やお墓と、草刈り機が手放せない日々が続きます。

今後も丁寧に且つ愉しんで勤しんでまいります。